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訪問販売や勧誘をシャットアウトAさんのドア対策事例
Aさんは、一人暮らしの高齢女性です。日中、自宅にいることが多いのですが、最近、執拗な訪問販売や強引な勧誘に悩まされることが増えてきました。インターホンで断っても、ドアを叩き続けられたり、なかなか帰ってくれなかったりすることがあり、怖い思いをすることもあったそうです。玄関の鍵は一つだけで、チェーンロックも付いていませんでした。「万が一、無理やりドアを開けられたらどうしよう」という不安から、Aさんは何か対策を講じなければならないと考えました。しかし、年金暮らしのため、高額な費用のかかる工事は避けたいと思っていました。そこで、地域包括支援センターに相談したところ、いくつかの防犯対策を提案されました。その中でAさんが選んだのは、室内側に取り付けるタイプの「ドアガード(U字ロック)」の後付けと、「サムターンカバー」の設置でした。ドアガードは、ドアを少しだけ開けた状態で固定できるため、相手の顔を確認しつつ、完全にドアを開けずに対応できるメリットがあります。取り付けは、シルバー人材センターに依頼し、比較的安価で設置してもらうことができました。また、サムターンカバーは、外側から針金などを使ってサムターン(内側のつまみ)を回して不正解錠する「サムターン回し」を防ぐためのものです。これも、両面テープで簡単に取り付けられるタイプを選びました。これらの対策を講じたことで、Aさんの安心感は大きく向上しました。以前のようにドアを開ける前に不安を感じることが減り、訪問者に対して毅然とした態度で対応できるようになったと言います。ドアガードがあることで、万が一の際にも物理的な障壁となり、時間を稼ぐことができます。簡易的な対策ではありますが、Aさんのように不安を感じている状況においては、非常に有効な手段となりました。この事例は、費用を抑えつつ、具体的な対策によって日々の安全と安心を高めることができる可能性を示しています。
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オートロックマンションで締め出された時の管理会社の対応事例
オートロック付きのマンションはセキュリティが高い反面、ちょっとした油断で締め出されてしまうリスクも伴います。例えば、ゴミ出しの際に鍵を持たずに出てしまい、エントランスのドアが閉まってしまった、あるいは自室の鍵は持っているけれど、オートロックを解除できずマンション内に入れない、といったケースです。このような場合、管理会社の対応は物件の設備や管理体制によって異なります。比較的新しいマンションでは、管理人が常駐している、あるいは管理室に緊急連絡用のインターホンが設置されており、そこから管理会社や警備会社に連絡が取れる場合があります。管理人がいれば、マスターキーでエントランスを開けてくれる可能性があります。また、一部のマンションでは、遠隔監視システムと連動しており、管理会社が遠隔操作で一時的にオートロックを解除できるケースもあります。ただし、これは全ての物件に当てはまるわけではありません。管理人が不在の時間帯であったり、遠隔操作システムが導入されていなかったりする場合、管理会社に連絡してもすぐに対応してもらえないことも少なくありません。防犯上の観点から、電話一本で安易にオートロックを解除することはできない、という判断が働くためです。結局、他の居住者が通りかかるのを待つか、家族や同居人に連絡して開けてもらう、あるいは最終手段として鍵業者を呼ぶことになる可能性もあります。オートロックマンションに住む場合は、短時間であっても必ず鍵を持って外出する習慣をつけることが、締め出しを防ぐ最も確実な方法と言えるでしょう。
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簡単DIY鍵なしドアノブを鍵付きに交換
元々鍵が付いていない室内ドアのドアノブを、鍵付きのものに交換するというのも、鍵を後付けする有効な方法の一つです。特に、既存のドアノブが古くなっていたり、デザインを変えたいと思っていたりする場合には、一石二鳥の解決策となります。この方法は、ドアに新たな穴を開ける必要がなく、既存のドアノブが取り付けられていた穴を利用するため、比較的簡単にDIYで行うことができます。ただし、いくつかの種類と注意点があります。まず、交換用の鍵付きドアノブには、主に「シリンダー錠付き(鍵穴があり、キーで施錠・解錠するタイプ)」と、「表示錠・間仕切り錠付き(内側のボタンやつまみで施錠し、外側には使用中かどうかの表示や非常解錠装置が付いているタイプ)」があります。プライバシーを重視したい書斎などにはシリンダー錠付き、トイレや洗面所などには表示錠付きが適しています。DIYで交換する場合、最も重要なのは、現在付いているドアノブの「規格」を正確に把握し、それと同じ規格の鍵付きドアノブを選ぶことです。確認すべき主な項目は、「バックセット(ドアの端からノブの中心までの距離)」、「ドアの厚さ」、「フロントプレート(ドア側面についている金属板)のサイズと形状」、「ビスピッチ(ネジ穴の間隔)」などです。これらのサイズが合わないと、新しいドアノブを取り付けることができません。購入前に必ずメジャーなどで測定しましょう。交換作業自体は、ドライバーがあれば比較的簡単に行えます。まず、古いドアノブの内側のノブや台座にあるネジを緩めて取り外します。次に、ドア側面のフロントプレートのネジを外し、ラッチボルトを引き抜きます。これで古いドアノブ全体を取り外せます。あとは、逆の手順で新しい鍵付きドアノブを取り付けていきます。ラッチボルトを差し込み、フロントプレートを固定し、外側と内側のノブ(またはレバー)を差し込んでネジで固定します。最後に、動作確認をして完了です。作業時間は30分~1時間程度が目安です。ただし、ドアノブの種類(円筒錠、チューブラ錠など)によって細かい手順が異なるため、必ず交換用ドアノブの説明書をよく読んでから作業を行ってください。自信がない場合や、適合する規格の製品が見つからない場合は、無理せず専門業者に相談しましょう。