防犯性の高いディンプルキーの合鍵を作成するには、通常の鍵とは異なり、いくつかの特別なものが必要になります。これは、第三者による不正な複製を防ぎ、セキュリティを維持するための措置です。いざ合鍵を注文しようとして、「あれがないと作れません」と断られて二度手間にならないよう、事前に必要なものをしっかり確認し、準備しておきましょう。まず、最も重要なのが「鍵番号（キーナンバー）」です。これは、個々の鍵を識別するためにメーカーが付与している固有の番号で、通常、鍵の引き渡し時に一緒に受け取るプラスチック製の「セキュリティカード」や「登録カード」に記載されています。鍵本体に直接刻印されている場合もありますが、セキュリティカードの提示を求められるケースがほとんどです。この鍵番号がなければ、メーカーはどの鍵の複製を依頼されているのか特定できないため、合鍵の注文はできません。次に、多くの場合で「身分証明書」の提示またはコピーの提出が求められます。運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、健康保険証などが該当します。これは、注文者が正当な鍵の所有者であることを確認し、なりすましによる不正注文を防ぐための手続きです。メーカーや依頼先によっては、現在使用している「純正キー」そのものを提示する必要がある場合もあります。これは、鍵番号との照合や、摩耗具合の確認などのために用いられます。さらに、メーカー指定の「合鍵注文書」への記入が必要になることが一般的です。メーカーのウェブサイトからダウンロードできる場合や、取扱店で入手できる場合があります。氏名、住所、連絡先、鍵番号などを正確に記入します。賃貸物件にお住まいの場合は、これらの書類に加えて、事前に「管理会社または大家さんの許可」を得ておく必要があります。勝手に合鍵を注文することは契約違反となる可能性があるため、必ず指示に従い、場合によっては管理会社経由で注文手続きを行うことになります。これらの必要書類等を事前に把握し、漏れなく準備しておくことが、スムーズな合鍵作成への第一歩となります。