スマートキー搭載車で物理キー(メカニカルキー)を使ってエンジンをかける方法は、基本的な流れは共通していますが、車種によって細かな部分が異なります。ここでは、代表的な人気車種であるトヨタのヤリス(ここでは現行モデルを想定)とホンダのN-BOX(ここではJF3/JF4型を想定)を例に、具体的な手順を見ていきましょう。まずトヨタヤリスの場合です。スマートキー側面にあるリリースボタンを押しながら、メカニカルキーを引き抜きます。運転席ドアノブの、車両後方側のカバーの下にあるくぼみにメカニカルキーの先端を差し込み、カバーを浮かせて取り外します。現れた鍵穴にメカニカルキーを差し込み回して解錠します。車内に入ったら、ブレーキペダルを踏み、スマートキーのトヨタマークのある面をパワースイッチ(スタートボタン)に接触させます。そのままパワースイッチを押すと、ハイブリッドシステムまたはエンジンが始動します。次にホンダN-BOXの場合です。スマートキー裏側のレバーをスライドさせながら、キーリングが付いている部分を引き抜くとメカニカルキーが出てきます。運転席ドアハンドル後方のカバーの下側にある溝にメカニカルキーの先端を差し込み、カバーを慎重に持ち上げて外します。鍵穴にメカニカルキーを挿入し回して解錠します。車内では、ブレーキペダルを踏み、スマートキーのHマークのある面をエンジンスイッチ(スタートボタン)に接触させます。ブザーが鳴り、スイッチが点滅から点灯に変わったら、スイッチを押してエンジンを始動させます。このように、メカニカルキーの取り出し機構、鍵穴カバーの外し方、スマートキーを接触させる位置などが車種によって微妙に異なります。また、年式やグレードによっても仕様が変更されている可能性があります。あくまで一例として参考にし、ご自身の愛車の取扱説明書で正しい手順を必ず確認しておくことが重要です。いざという時にスムーズに対応できるよう、一度実際に試してみるのも良いかもしれません。ただし、鍵穴カバーの取り外しは傷つけないよう慎重に行いましょう。