元々鍵が付いていない室内ドアのドアノブを、鍵付きのものに交換するというのも、鍵を後付けする有効な方法の一つです。特に、既存のドアノブが古くなっていたり、デザインを変えたいと思っていたりする場合には、一石二鳥の解決策となります。この方法は、ドアに新たな穴を開ける必要がなく、既存のドアノブが取り付けられていた穴を利用するため、比較的簡単にDIYで行うことができます。ただし、いくつかの種類と注意点があります。まず、交換用の鍵付きドアノブには、主に「シリンダー錠付き(鍵穴があり、キーで施錠・解錠するタイプ)」と、「表示錠・間仕切り錠付き(内側のボタンやつまみで施錠し、外側には使用中かどうかの表示や非常解錠装置が付いているタイプ)」があります。プライバシーを重視したい書斎などにはシリンダー錠付き、トイレや洗面所などには表示錠付きが適しています。DIYで交換する場合、最も重要なのは、現在付いているドアノブの「規格」を正確に把握し、それと同じ規格の鍵付きドアノブを選ぶことです。確認すべき主な項目は、「バックセット(ドアの端からノブの中心までの距離)」、「ドアの厚さ」、「フロントプレート(ドア側面についている金属板)のサイズと形状」、「ビスピッチ(ネジ穴の間隔)」などです。これらのサイズが合わないと、新しいドアノブを取り付けることができません。購入前に必ずメジャーなどで測定しましょう。交換作業自体は、ドライバーがあれば比較的簡単に行えます。まず、古いドアノブの内側のノブや台座にあるネジを緩めて取り外します。次に、ドア側面のフロントプレートのネジを外し、ラッチボルトを引き抜きます。これで古いドアノブ全体を取り外せます。あとは、逆の手順で新しい鍵付きドアノブを取り付けていきます。ラッチボルトを差し込み、フロントプレートを固定し、外側と内側のノブ(またはレバー)を差し込んでネジで固定します。最後に、動作確認をして完了です。作業時間は30分~1時間程度が目安です。ただし、ドアノブの種類(円筒錠、チューブラ錠など)によって細かい手順が異なるため、必ず交換用ドアノブの説明書をよく読んでから作業を行ってください。自信がない場合や、適合する規格の製品が見つからない場合は、無理せず専門業者に相談しましょう。