鍵の閉め忘れを根本的になくしたい、と考えるなら、最終的な解決策として「オートロック」機能を持つ鍵や、近年普及が進む「スマートロック」の導入が挙げられます。これらは、物理的に、あるいは自動的に施錠を行うことで、「閉め忘れる」というヒューマンエラーそのものを発生させないようにするシステムです。まず「オートロック」ですが、これはドアが閉まると自動的に施錠される仕組みです。マンションの共用エントランスなどでよく見られますが、個別の住戸玄関ドアにもオートロック機能付きの錠前が存在します。ドアを閉めさえすれば自動で鍵がかかるため、閉め忘れの心配は一切なくなります。ただし、デメリットとしては、鍵を持たずに外に出てしまうと締め出されてしまう(インロック)リスクがあることです。ゴミ出しなど、ちょっとした外出の際にも必ず鍵を持って出る習慣が必要になります。次に、「スマートロック」です。これは、スマートフォンや専用カード、暗証番号などで施錠・解錠できる電子錠のことで、多くの場合「オートロック機能」が搭載されています。ドアが閉まってから数秒後や、指定した時間になると自動で施錠するように設定できるため、閉め忘れを確実に防ぐことができます。製品によっては、スマートフォンアプリで現在の施錠状況を確認したり、遠隔で施錠操作を行ったりすることも可能です。また、万が一締め出されてしまった場合でも、スマートフォンや暗証番号で解錠できるため、従来のオートロック錠よりも利便性が高いと言えます。スマートロックの導入には、製品本体の購入費用と、場合によっては取り付け工事費用がかかります。また、電池で駆動するものが多いため、定期的な電池交換が必要です。電池切れや電子的な不具合、スマートフォンの紛失・故障といったリスクも考慮する必要があります。オートロックやスマートロックは、閉め忘れ防止という点では非常に効果的なシステムですが、その特性やメリット・デメリットをよく理解した上で、自分のライフスタイルや予算に合っているかを検討することが重要です。導入すれば、鍵の閉め忘れに関する日々のストレスから解放されるかもしれません。