合鍵作成を断られた私の失敗談
先日、家族のために家の合鍵を作ろうと思い、駅前の合鍵屋さんに立ち寄りました。ごく普通の、どこにでもあるような鍵屋さんです。何の疑いもなく、いつも使っている鍵を差し出すと、店主は鍵を手に取り、じっくりと眺め始めました。「あー、これはうちでは作れないタイプですね」予想外の言葉に、私は少し驚きました。「えっ、そうなんですか?普通の鍵に見えますけど」と尋ねると、店主は鍵の表面にある小さなくぼみを指差しながら説明してくれました。「これはディンプルキーといって、構造が複雑なんですよ。専用の機械と、メーカーから供給される純正のブランクキー(加工前の鍵)がないと作れないんです。それに、このタイプの鍵はメーカーが管理していることが多くて、勝手に複製できないんですよ」とのこと。恥ずかしながら、私は自分の家の鍵がそんな特殊なタイプだとは全く知りませんでした。考えてみれば、家を建てた際にハウスメーカーから渡された鍵には、プラスチックのカードが付いていて、そこには鍵番号のようなものが記載されていました。あのカードが重要だったのか、とその時になって気づいたのです。結局、その日は合鍵を作ることができず、手ぶらで帰宅することになりました。後日、ハウスメーカーに連絡を取り、メーカーから純正キーを取り寄せる手続きをすることになりましたが、時間も費用も、近所の鍵屋さんで作るよりずっとかかりました。今回の経験で、鍵の種類によっては簡単に合鍵が作れないこと、そして自分の家の鍵についてきちんと理解しておくことの重要性を痛感しました。皆さんも、いざという時に慌てないよう、ご自宅の鍵の種類を確認しておくことをお勧めします。